biased

ノバスコシアから帰ってきて一週間。
日々のリズムが戻ってきた。
ノバスコシアは相変わらずとても綺麗で、
ゆっくりとして、トロントとはぜんぜん違う時間の流れ方。
カフェのオープンと同時に朝は仕事をして、マイケルの作ってくれるランチを食べた後に
家族で遊ぶというスケジュールの二週間。

近所に同じ世代でタピと同じ子どもがいる夫婦が住んでいて、
今回は色々話せて仲良くなった。
「こっちに引っ越しておいでよー。日々がもうバケーションよ。」
ってジュリアが言ってたけど、
本当、できることなら引っ越したいなあ。
誰もいない広いビーチでのびのび遊ぶタピを見ると、
ここの子育てはトロントとは違うんだろうなあと思う。
自分が田舎育ちだからバイアスもあるのよね。



だけど、私たちが「良い」と思うことが、そのままタピに良いのかはわからない。
結局私たちの価値観は、私たちの育った環境が培ってくれて、それは「私たち」にとっては有効だったけど、だからと言って、他の環境や他の方針がダメなわけじゃないし、私たちが知らないことで、もっと良いものなんていくらでもあるんだろう。

自分たちの精一杯で向き合って、一緒に時間を過ごしていく中で、私たち「だから」与えられるものと、私たちの「せいで」限られるもの、どちらもある。その中で、自分たちなりの価値や、世界を見つけていってくれたらなあ。

二日前くらいに、私の仕事机にタピが座って、私のジャーナルに文字を書いていた。
「マミーのお仕事してるよ。マミーみたいに、日本語のお話を、英語にしてるんだよ」と誇らしげ。最近、言語に興味が出てきていて、
「マミー、これはフランス語でなんというの?アイヌ語ではなんというの?ミクマク語ではなんというの?」と聞いてくる。インターネットを駆使してなるべく答える。
言語を流暢に話すことは重要なのだろうけど、それ以上に、多様な言語を通して、違う世界観にアクセスできることを私は大切にしたいので、タピがそうやって、いろんな言語の存在を知り、興味を持っていることはとても嬉しい。

そうやって、日々私たちのバイアスの中で、影響を受けながらタピは自分のアンテナで世界を探っている。

スーは首もすわってきて、先日初めて声をあげて長く笑った。スーは、本当に嬉しそうな表情をいつも見せてくれるので、見てると時間を忘れてしまう。(二度くらいそのせいでお鍋をひどく焦がした)

あ、すーが起きたみたい。行かなくては。

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