ほしがるもの

雨が降りそうだったから、
マイケルのジムまで傘を持って散歩がてらお迎えへ。

ジムから出てきたマイケルが、私を見つけた時の
笑顔がとっても素敵で、きゅんとしました。

「きつねがいて、とってもハッピー。」

嬉しそうに素直にいつも表現してくれるマイケル。
ありがとう。

大学院を卒業してからこっち、ずっと就職活動のことばかり、
仕事のことばかりで、あまり他のことに注意を払えてなかったのだけど、

まっさらになって、一ヶ月くらい。

少しずつ、何か戻ってきている感覚。

具体的なことが見えているわけではないのだけど、すべてのプレッシャーを取り払った状態で、お皿の上に何が残るのか、じっくり観察しているみたい。

不思議と大学院最後の年からごく最近まで、音楽が楽しめなくなっていた。ずっと音楽が大好きで育ってきたのに、全然感動しなくなっていた。

お話も書けなくなった。本も大して読みたくなくなって、今まで興味のあったことがすーっと引き潮に乗ってどこかにいってしまったみたい。

寂しい感覚だったけど、次の波に乗ろうと必死だった。

今は、とても静か。波に乗らない。
人に会う機会も最低限に減らした。持ち物も大分捨てた。

ただ砂浜に座って、ぼーっと地平線を見ている感じ。

雲の動きや、かもめやオスプレイ、波の色、風の向き、
とても穏やかな海を眺めている。

最近、音楽を聴くようになった。
スケッチブックもまた開くようになった。
圧迫感がなくなって、感じるままに日々を過ごせるってとても贅沢。

考えてみれば、結婚してカナダに移住する前もしてからも、何や彼や常に何かを追いかけていた。次々にくる波に乗ってどんどん進んだけど、今凪いでるみたい。「位置を確認しなさいよ」って言われているみたい。

大きな変化の前の静かな今。
欲しがるものはなんだろう。

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