ご近所づきあい

冷たい雨。今月のトロントは本当に雨が多い。

最近また隣の人の音楽がうるさくて、
家の中で過ごす時間が多いのでちょっと参っていた。直接話しに行っても、全然らちがあかず、他の近所の人からは「彼女はクレイジーだから直接話すのをやめたほうがいい」とアドバイスされた。トラブルを起こし続けてきたから、近所の人は誰も彼女を相手にしないんだって。

夕方、家にいると騒音で気が変になりそうだったから、お散歩。
リタおばあちゃんとお話。
ラブラドール犬のココちゃんをいつも連れているフランス人のおばあちゃんも。
最近お友達になった。車から向かいのおばさんが手を振っている。

近所の女の子がベランダから手を振っていたので返したら、
ベンチに座って一休みしている時隣まできて、ハロー。
ちょこんと一緒に座っていた。この子はいつも挨拶してくれて、あまり喋らないのだけど、キラキラした目でこちらを見てくる。
とてもかわいくて、ギスギスしていたのが自然に消えた。

新しい猫を見かけたので、触ろうとしゃがんで、おいでーとしてたら、
いつもの猫くまちゃんが足元にすり寄ってくる。
最近会わなかったね。冬はお腹が大きかったのに、痩せたね。ベビちゃんいたのかな？

通りに出てまたベンチに腰をかけてたら、大家さんが帰宅中。
私たちの大家さんは本当に優しくて、いつも私たちのこと気にかけてくれる。
そこにベーカリーのおばちゃんも登場し、すごく元気になった。

私はこの近所が大好き。
道を歩けば誰かに会えて、おしゃべりできて、何か困ったことがあったら助け合える信頼関係ができつつある。移民として日本の家族や友達と離れて暮らす私には、本当にありがたくて大事なこと。

大家さんに隣の人のことを話したら、今朝早速会議を開いてくれて、どうしていくか一緒に話し合った。

そのあと大家さんが直接隣の人に話しに行って、どうにか妥協ポイントを見つけてきてくれた。大家さんの、特に奥さんのほうは、穏やかだけどすごく話が上手な人。決して声は荒げないんだけど、人をよく見て一番有効な方法で話すことができる。

大家さんが話してくれてから音楽はすぐに止んで、これがいつまで続くかわからないけど、すぐに行動を起こしてくれたのが本当にうれしかったし、対応の仕方でこんな素敵な大家さんにあたって、本当に幸運だなあと改めて思った。

引っ越そうと思っていた原因も相談したら即刻アレンジしてくれ、問題解決。

「いつでも力になるから言ってね。私たちは両親が近くにいるけど、あなたたちの家族はは離れたところにいる。自分たちだけで頑張って偉いなあって感心してるのよ。だから、できることはしたいといつも思ってるから、自分たちだけで悩まずに相談してね。」

あたたかい言葉になんだか涙が出そうになった。ふるさとから遠く離れていて、イタリア人もフランス人もポルトガル人もブラジル人も中国人もカナダ人も日本人もまぜまぜのご近所だけど、少しずつ、こうやって確かなつながりができていくんだなあ。不思議で、とてもありがたい。

ここで当分、がんばっていこーっと。