土砂降りの冒険

心が震える。

雨が降るように、
まるで土砂降りの雨の中にいるよう。
本を開いている間中、私の五感はそれに全部持って行かれる。

お腹も空かないし、眠くもならない。



壮大なスケールで描かれる
半アイヌ、半和人の少女チカップの生涯。
それにリンクするように描かれる筆者の喪失。

寝食を忘れて、読みたくなる一冊。

暴力の中に恐れを抱きながらも、怯まず生き続けた人たち。
和人であるとは、
アイヌであるとは、
信仰を持つとは、
生きるとは、
どういうこと?
おはなしが、うたが、人を支えていく強い魔法なのだということもしっかり描かれている。

最初の章を読み終えた夜、あまりの衝撃に眠れなかった。
それから三日間、チカップと過ごした時間は宝物になった。

図書館の本だけど、買って一生手元において、何度も読み返したい一冊。

勧めてくれた母に感謝。

津島さんの他の本も今読んでるけど、
この人、すごく好き。やばい。

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