母と妹と当たり前のように過ごす休日。

なんだかトロントに5年いたのが嘘みたい。

その前も妹とは一緒に暮らしていないのに、
とても自然に一緒にいて、
タッピーとも遊んでもらって、

たくさんの手に抱っこされて育つタッピー。
カナダに帰るとき、寂しい思いをさせちゃうなあ。



津島さんの本を読んで、すごく引き込まれるのは、
彼女が息子さんを失った経験をとても流動的に、そして経緯をではなく、心の動きを丁寧に書くからだと思う。

命の儚さがひしひしと伝わってくるから、
死を扱う文章が重く、深く入ってくる。

暗いニュースが続く中で、この「私」という本が手元にあったのは
とても助かった。
気持ちの切り替えがうまくいかない時、じっくりと津島さんの文章で向き合うと、
自分の怖れているもの、憤慨しているもの、
そういうものが自然と蓋の中に収まっていく。忘れたり、気分が良くなるのとも違うのだけど、一つ、心を戻すきっかけを与えてくれるというのかな。

それから、この本は語りの人称、そして「私」が誰で、どんな位置付けにあるのかが面白い。

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