From This Day Forward

ホットドックスのボランティアでパンフレット配り。

道行く人に配っていく単純作業だけど、不思議に上手だとみんなに褒められ、
私の束だけみるみる減っていった。

初めてだったけどこんなにうまくいったのは、

長年ティッシュ配りの本場、日本で見ることを通して学んだことによるものだと思われる!

配るものの向きを確認し、
大きなステップで前に踏み出し、
笑顔で声をかけながら
とりやす角度に配布物を差し出す。

私のかけた言葉は
シンプルに

Hi! Do you like films?

のみ。だって、映画が嫌いな人ってあんまりいないから。

そのあと色々変化しながら最後は

Hi! Are you interested in checking out our films?

に落ち着いたけど、「映画スキー?」のほうが反応が良かった気がする。

いろんな反応があっておもしろかった。

無視してそのまま立ち去る人はすごく少なくて、みんな少なくともNo, thank you. って返してくれた。

おなじみの「君ジャパニーズ?オハヨゴザイマス!」みたいなのも多かったし、
「この映画はどうなの、この映画はどうなの」っていっぱい質問する人もいた。
「ブルーシネマあってないの?」(*ブルーシネマとはアダルト映画のこと。)とにやにや聞いてくるおっちゃんや、人の顔を見るなり爆笑しながら去っていくお兄さんや、なんだか変な人もいたけど、

大方みんな優しく、楽しくボランティアできました。
一緒のボランティアシフトだったアリーナと仲良くなれそうで、今度一緒にコンサート行くのだ。絵画と映画と音楽が大好きなアーティスト。話してて面白かったー

ボランティアのあとはトロントの女性で映画作りに携わる人たちの集まりに参加。監督が呼んでくれたので行きやすかった。映画監督さんやプロデューサーの人とたくさん会えて、本当にためになるお話を聞かせてもらった。同じ年くらいの人もいて、刺激もいっぱい受けた。自分の作った映画のことをそれぞれに監督さんが話してくれたのだけど、一番おもしろそうだったのは、

トランスジェンダーの父親を持つ監督さんのセルフドキュメンタリー"From This Day Forward"。高校の時に「君が結婚する時にドレスを着てもいい?」ってお父さんに聞かれた、というエピソードから予告編が始まり、トランスジェンダーの父親と母親がどう向き合ったのか、トランスジェンダーである父親を人間としてどう受け止めるのかなどとてもクリティカルな面から映画が作ってあるのがわかる。今日プレミア。行きたいなー




ホットドック、行きたいドキュメンタリーが多すぎ。今日ボランティアしながらボストンのフィルムメーカーの人が「スピアーハンター」という制作したドキュメンタリーの話をしてくれた。戦争から帰ってきて、お金はいっぱいあるから働かずに狩猟に人生を捧げようとした男性のお話。鉄砲や弓じゃやりがいがないから、槍投げで狩りをしたかったんだけど、アメリカで槍投げの狩りは禁止されていたからそれを合法にしようと頑張ったんだって。その人のレガシーのドキュメンタリー。

この二作の監督さんともお話ができ、
どちらも見てみようと思います。
右は水曜日の夜がワールドプレミア


もうなんか、人間っておもしろい。
他にも政治的にマイグラント労働者や環境問題などを取り扱うドキュメンタリーも多い。
私は説教っぽくそういうのを語るドキュメンタリーよりも、おもしろい人間を追ってそういうのが滲み出てくるのが好き。

私は「バイアスがない」とか「中立」というドキュメンタリーは無理、というかこの世に絶対に無いと思ってるのだけど、だからこそ、一人の人間の生き方がくっきりしていて、それによって裏付けられるストーリー、メッセージに説得力を感じる。

ああ、わくわくどきどき。
みんなフルタイムで企業や政府機関で働きながら、他の時間でドキュメンタリーを作ってる人がほとんど。お金にならなくてもやる、そこに重点をおかない。何か大事なものを表現したくてウズウズしてる人たちの中にいる。

監督に
It's so nice to see you in this crowd. You are making your way now and that is great.

と声をかけてもらった。待っているんじゃなくて、動いていくこと。聞いてみること。完璧じゃなくてもやってみること。そういうのを今、体に教えている。

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