"What can I do?"

温かくなって、一番楽しいのは、近所の人とのおしゃべりが増えること。
最近毎日歩くから、近所の人と出くわす機会、尚更多い。

特に、近所のリタおばあちゃんの家族と毎日のように顔を合わせる。

リタおばあちゃんは、丁度私がカナダに来た歳(23歳)にイタリアからカナダに移住して、今80代。ご主人を数年前に亡くして、今は1人暮らしだけど、すぐとなりに息子さんの家族が住んでいる。

リタおばあちゃんは、私とマイケルのことをすごく気にかけてくれて、
買い物のアドバイスとか、畑の野菜をくれたりとか、夕飯に招いてくれたり、
いろいろしてくれる。

日曜日に一緒にお散歩をした。
きらきら光る青空の下、ゆっくりと歩く。

カサロマの近くにいるうさぎちゃん


リタおばあちゃんの口癖は、

"What can I do?"

大きなトラブルや困難も、小さなトラブルにも、この言葉を使う。
そして肩をすくめる。

リタおばあちゃんだけじゃなくて、第一世代の移民の人たち、良くこの言葉を言う。

毎週英語を教えているベトナム難民のおばあちゃんたち、同じく難民ステータスのタクシーの運転手さん。

理不尽でも、つらくても、どうすることもできない大きな力に虐げられても、

前に進むしかない、

働いて家族を守るしかない。

そんな決意と努力の継続が"What can I do?"という言葉に、半分の流れに身を任せるしかないあきらめと受け入れ、それから、もう半分、「何か出来る」「何とかなる、する」っていう前を向く決意としてこめられているのかな。


きらきらメープルの屋根


おばあちゃんが肩をすくめてそう言うと、悲しいというより、なんだか頼もしいと言うか、

おばあちゃんはいつも働いている。庭仕事、掃除、家の修理。
病気なのに、いつも手伝う息子がいるのに、でも、自分でする。
私の生徒のおばあちゃん達もそう。常に働いている。

「ずーっと、できる仕事は全部して、子ども育てて、この家を買ってね。お父さんもすごく働いてね。」

思い出話にはいつも、「お父さん」と「働くこと」。

おばあちゃんのカフェラテを飲みながら、バルコニーでおしゃべり。

おばあちゃんのくたびれたしわしわの手。

いたずらっぽく笑う、きらきらした目。


"What can I do?"

近すぎるリス



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