flowers and books
先週はタピのお昼寝がない日が多かったので、すごく疲れていた。その話をしていたら、土曜日の朝、マイケルがタピと一緒にお出かけしてくれ、お昼まで一人でぬくぬく二度寝できた。
二度寝とかいつぶり!!????
日曜日も、一人で出かけておいでーとマイケル。
なので懐かしの大好きなオジントンストリップまで。
フォーを食べ、雑貨屋さんと服屋さんに行き、カフェに行き、
仕事して、混んだストリートカーにゆっくり揺られながら本を読み、
ケンジントンマーケットでクリスマスショッピングをして、
また本を読み。
天気の良い日は公園に行かなきゃ!という毎日なので、
天気の良い日にカフェで読書とか本当に贅沢!!!
その前の日は「キツネ頑張ってるからー」と突然花束を持って帰ってきてくれ、
優しいなあ。ありがとう。
おかげでリフレッシュできました。またがんばろー!
***
以下はレビュー
「ダロウェイ夫人」by Virginia Woolf

過去に何度か読み始めて最後まで読めなかった本。今回は自分でも驚くほどすんなりと読めてしまった。読んでいくうちに疑問に思った点はいくつかあったけど、「灯台へ」と比べると読みやすかった。
上流階級ダロウェイ夫人の催すホームディナーパーティがある1日。その朝から夜までのお話。200ページくらい。1925年に出版された作品で、当時の女性の暮らしが様々な人の意識のナレティブを通して見えてくる。ウールフの作品は「灯台へ」を読んでいた時も思ったのだけど、夢の中にいるみたい。おそらく自分になじみのない時代、ロケーション、階級、それから、この人の登場人物一人一人の心情の動きを追うなれティブによるもの。ストリートカーで読んでいたら、のめり込みすぎて危うく乗り過ごしてしまうところだった。
短いお話なのに、一人一人のキャラクターに対する世界が深く、なんだかあのソーシャルサークルの青春時代から50歳代までそばで時々見ていたような気持ちになる。サリー、エリザベス、ミス・キルマンの三人は特に読んでいて楽しかった。ミス・キルマンはダロウェイ夫人の娘、エリザベスの歴史の先生なのだけど、貧しくとも学があり、自分の力で身を立てる女性。少しずつ貯金し、それを自分の信じる社会活動に費やす。その彼女はリッチなダロウェイ夫人の対極に置かれているキャラクターで、このキャラクターを通して、夫人のいる立場、女性の人生のあり方が多角的に描かれる。ただ、ミスキルマンもキリスト教に傾倒し、プリビレッジを持つ人を憎んでいて、とてもアンバランス。
第一次世界大戦でのPTSDに苦しむセプティムスのストーリーも興味深い。ひとつ悔やまれるのは、ウールフは「フェミニズムのマストリード」という風に位置付けて読んでしまっているので(私が勝手に)、読むときにジェンダー分析が自然と入ってきてしまうこと。セプティムスを精神病院に入れようとするドクターとか、ダロウェイ夫人への恋心を抱き続けるピーターとか、そういう風に見ると、もうなんか分析が頭を走ってちょっと自分で嫌になった。
ウールフは、とてもユニークだし、読んでいて気付かされること、考えさせられる表現が多い。ただこの人、前回も思ったのだけど、やっぱり植民地的思考からは逃れられなかったのだなあと思う。時代が時代だっただけに、オリエンタル、とかチャイニーズアイズとか、インドの人に対する描写とか、今使用すれば批判されるであろう表現がよく見られる。少し前の作品を読むとき、こういう言葉の使用で、今の社会との違いが垣間見える。
もう一冊the wavesが小説としてあるので、少し時間をおいて読みたい。ダロウェイ夫人と合わせて、ウールフのエッセイ集も読んでいるのだけど、文学についてのエッセイが多く、読むほどにこの世には本当にたくさんの本があり、素晴らしい作品があり、読めるだけ読みたいという気持ちに。
二度寝とかいつぶり!!????
日曜日も、一人で出かけておいでーとマイケル。
なので懐かしの大好きなオジントンストリップまで。
フォーを食べ、雑貨屋さんと服屋さんに行き、カフェに行き、
仕事して、混んだストリートカーにゆっくり揺られながら本を読み、
ケンジントンマーケットでクリスマスショッピングをして、
また本を読み。
天気の良い日は公園に行かなきゃ!という毎日なので、
天気の良い日にカフェで読書とか本当に贅沢!!!
その前の日は「キツネ頑張ってるからー」と突然花束を持って帰ってきてくれ、
優しいなあ。ありがとう。
おかげでリフレッシュできました。またがんばろー!
***
以下はレビュー
「ダロウェイ夫人」by Virginia Woolf

過去に何度か読み始めて最後まで読めなかった本。今回は自分でも驚くほどすんなりと読めてしまった。読んでいくうちに疑問に思った点はいくつかあったけど、「灯台へ」と比べると読みやすかった。
上流階級ダロウェイ夫人の催すホームディナーパーティがある1日。その朝から夜までのお話。200ページくらい。1925年に出版された作品で、当時の女性の暮らしが様々な人の意識のナレティブを通して見えてくる。ウールフの作品は「灯台へ」を読んでいた時も思ったのだけど、夢の中にいるみたい。おそらく自分になじみのない時代、ロケーション、階級、それから、この人の登場人物一人一人の心情の動きを追うなれティブによるもの。ストリートカーで読んでいたら、のめり込みすぎて危うく乗り過ごしてしまうところだった。
短いお話なのに、一人一人のキャラクターに対する世界が深く、なんだかあのソーシャルサークルの青春時代から50歳代までそばで時々見ていたような気持ちになる。サリー、エリザベス、ミス・キルマンの三人は特に読んでいて楽しかった。ミス・キルマンはダロウェイ夫人の娘、エリザベスの歴史の先生なのだけど、貧しくとも学があり、自分の力で身を立てる女性。少しずつ貯金し、それを自分の信じる社会活動に費やす。その彼女はリッチなダロウェイ夫人の対極に置かれているキャラクターで、このキャラクターを通して、夫人のいる立場、女性の人生のあり方が多角的に描かれる。ただ、ミスキルマンもキリスト教に傾倒し、プリビレッジを持つ人を憎んでいて、とてもアンバランス。
第一次世界大戦でのPTSDに苦しむセプティムスのストーリーも興味深い。ひとつ悔やまれるのは、ウールフは「フェミニズムのマストリード」という風に位置付けて読んでしまっているので(私が勝手に)、読むときにジェンダー分析が自然と入ってきてしまうこと。セプティムスを精神病院に入れようとするドクターとか、ダロウェイ夫人への恋心を抱き続けるピーターとか、そういう風に見ると、もうなんか分析が頭を走ってちょっと自分で嫌になった。
ウールフは、とてもユニークだし、読んでいて気付かされること、考えさせられる表現が多い。ただこの人、前回も思ったのだけど、やっぱり植民地的思考からは逃れられなかったのだなあと思う。時代が時代だっただけに、オリエンタル、とかチャイニーズアイズとか、インドの人に対する描写とか、今使用すれば批判されるであろう表現がよく見られる。少し前の作品を読むとき、こういう言葉の使用で、今の社会との違いが垣間見える。
もう一冊the wavesが小説としてあるので、少し時間をおいて読みたい。ダロウェイ夫人と合わせて、ウールフのエッセイ集も読んでいるのだけど、文学についてのエッセイが多く、読むほどにこの世には本当にたくさんの本があり、素晴らしい作品があり、読めるだけ読みたいという気持ちに。
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