ブログを再開するよ
このブログは、2013年、カナダで大学院生だったときに始めました。3年前に東京に引っ越してから数カ月間は続けていたのだけど、しばらくおやすみしていました。このブログの前身は大学生の時に書いていた『My Blimp』(ALCブログサービス閉鎖に伴い削除)で、そのころからのブログ友達と今でもつながっていたりしています。
ブログをお休みしていたあいだ、本当にたくさんのことがありました。英日翻訳者として実用書4冊、学術書1冊、小説4冊、ノンフィクション+詩1冊、絵本6冊(うち3作品は未刊行)を訳し、東京→エドモントン(カナダ)→香港への引っ越しを経て、現在、香港に暮らして5カ月がたちました。
油塘フェリー乗り場にて |
東京ではパートナーが3回手術を受け、それでも完治せず、カナダでもう1度手術を受けて、今は症状が落ち着いています。このまま完治に向かいますように!!子供たちは8歳、5歳になりました。
わたしは広東語を勉強したり山登りをしたり、香港という土地を学びながら、翻訳を続けています。
ブログに向かうというのが、大学2年生からの習慣であったのにもかかわらず、おやすみしたのは、同業者にいろいろ知られるのが面倒くさいという理由が大きかったです。わたしはもともと、「翻訳家」になろうと思っていたわけでなく、届けたい作品がいくつかあって、そのための道を模索する過程で翻訳を担当することになりました。けれど、訳書の刊行が決まってから、同業者から受けた妬みの言葉はけっこう辛かった(優しい人ももちろんたくさんいたよ)。最初は助け合っていけたらなと思っていたし、そういう仕組み作りにも興味があったけど、とちゅうから「あ、あんまり自分のことを伝えないほうがいいんだな」と思うようになり、ブログも鍵をかけました。
昨年の夏、決定的なできごとがありました。パートナー手術直後、しかも香港引っ越しを目前に控えたある日、自分の言葉を託すくらい信頼していた同業者の言動で、すごく傷つきました。翻訳者としてではなく、女性という属性でのみ評価されていると感じました。そこからわたしは、できる限り自分を隠したいと思うようになりました。わたしの言葉なんて届けるだけ無駄だし、届けたってむしり取られて、いいように使われるだけだし、辛いことしかないじゃないかと思いました。「翻訳者」として発信しようと開始したサブスタックの『ほんやくすること、暮らすこと』も書くのがすごく怖くなった。どんどん怖くなった。
けどなんか最近、一周回って(?)そういうのはどうでもいいなと思うようになりました。
このブログには、十年くらい前からのわたしの文章があります。
変なことも考えが足りないなあと思うことも書いてると思うけど、まあ、それがブログというメディアの面白いところだと思うのでそのまんま公開します。
ということで、よろしくお願いいたします。
いくみ / Kitsune
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