ひとりきり

5時に起きる。いつもだったら走りに行くけれど、今日は走らずにお弁当作り。

だいたい朝のスケジュールは5時に起きて走りに行き、シャワーを浴びてお弁当を作り、朝食を用意して、子供たちを起こし、朝ご飯を食べて学校へ送っていく。それからアパートの下階にある学習室のようなオフィスのような場所でお昼まで仕事。

だけど今日は子供たちと朝ご飯を食べる代わりに、家を出て空港に向かう。セントラルで地下鉄を降りて空港に行く電車に乗り換える。家を出て搭乗口に着くまで1時間半くらい。ひとりで帰省する。


 

子供が生まれてから、ひとばん以上家を空けるのははじめてで、なんだか緊張していた。子供といっしょではない飛行機。読みたい本があったのに、気づいたら眠っていた。福岡に到着。午後3時台の佐賀行のバスはないので、博多駅まで乗って、ハウステンボスみどりにのって佐賀駅へ。迎えに来てくれた母と帰宅。お風呂に入ったら緊張が解けて、なんだか体がほっとしてる。

なぜひとりで帰省しているかというと、やってみたかったし、できたからかな。ひとりで帰省って子供ができたらほぼないと思うんだよね。カナダにいたときは帰省は大掛かりだったけれど、香港から福岡はとても簡単に感じる。

家にいると、自分一人でいても、常にだれかの気配を感じる。洗濯物、お皿洗い、窓を開けて換気、お風呂やトイレ掃除、お絵描きのあと片付け、変なとこになぜか落ちているペン、かたかたの靴下。いろんなものがわたしの意識に入り込み、気づくと私はいつも誰かのために動き、自分のことは二の次だ。ひとつの思考や行動が終わらないまま次が始まり、境目も分からなくなって混乱してしまう。それがいつのまにかデフォルトになって抜け出せない。

だから強制的にその場所から自分を引き剥がす時間を持つ。走ることも、山に登ることも、広東語を勉強することも、そういうこと。だけど未知の場所でそれをやると、また違う混乱が自分を満たす。香港はいたるところがまだ未知なので新しい疑問や驚きで心が揺れる。それはときに心地いいんだけど、ガードをおろせないので疲労もたまる。なので今回、試しに実家に帰ることにした。マイケルはいつも通り、「いくみのやりたいことをやってほしい」と送り出してくれる。 

確定申告の記入を終わらせた。明日送る予定。ほかにも手続き関係で日本でやらなきゃいけないことがあるので明日はそれをして、翻訳も進めたいな。

マイケルと出合って15年なんだけど、わたしはひとりでいるのが好き。子供たちのことも好きだけど、わたしはひとりの時間がないと生きていけない。だれの手もつながず、だれにも寄りかかられない時間と空間を定期的に確保しないと倒れてしまいそうになる。

 

ひとりでいさせてくれる人といっしょにいたいというのはわがままなのかもね。

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