好天氣

 朝、いつもと同じ時間に出たのに、辺りが明るい!

ブルーアワー。 

ここ数週間は霧か雨ばかりだったので、久しぶりの快晴に気持ちも軽く――と言いたいところだけれど、昨日の衝撃がまだ尾を引いていて、けっこう心は重いまま7キロ走った。湿度が低いからか、疲れにくかった。霧の中を走るのは、トレーニング効果があるのかな。


 

明日からマイケル米国出張のため、1週間ほどワンオペ。今日は少し遅れていた訳出をノルマ分まで取り戻したので、午後からはゲラに入ります。ここから10日くらいゲラをして、訳出に戻り、来月頭にまたゲラで、訳出に戻る、というのを繰り返す。

アジア人差別という言葉がちらほら目に付く。カナダやアメリカに住んでいたとき、わたしもいろいろあったなあ。「それってわたしがアジア人だからですか?」って尋ねたこともあるけど、これ、差別されることはかなりあるし、マイクロアグレッションの場合がすごく多いので、感覚がマヒしてきて「ああ、またですか、ああ、あなたもですか」という感じで心が死んでいく。ため息をついて、おしまい。滞在が長くなるほどに、そして言語力やコミュニケーション解読力が上がるごとに、微妙なニュアンスをキャッチするようになり、そういう場を避けたり、はなからそういう相手だという前提でコミュニケーションをとるようになる。

香港でも、アジア人差別を感じる。とくに白人滞在者からはひしひしと感じる。ただ、「アジア人」といってもいろいろと細分化して可視化されるのが香港で、フィリピン出身、メインランド、ローカル、日本人、韓国人、といろいろなカテゴリーで力関係が微妙に作用していて、わたしはまだよく分かっていないのだけれど、すべてを「アジア人」として見くだす人と、自分をもアジア人なのにその「アジア人」と認識せず、自分は特別だという前提で他の「アジア人」を見下す人や、「アジア人」のなかの属性で差別的な態度をとる人など、さまざまいるなあというのが今のところの感想。ただ、香港に住んでるのに香港の人のことをあからさまにバカにしている人を見ると、まじでなんだろうと思う。

川﨑宗則選手がトロントブルージェイズで活躍していたとき、わたしはすごく応援していて(福岡からのファン)、本当に元気をたくさんもらって、よく試合も観に行った。彼はシンプルな英語で注意をひき、笑わせるようなパフォーマンスをするのが得意だった。けっこう周りの白人や、日本人は喜んでいたけれど、アジア系の移民二世、三世の人たちから「アジア人差別を助長させそうで怖い」と言われたことがある。当時、上司だった映画監督は韓国移民二世だったけど「今まで親たちの世代ががんばって作ってきたアジア人のイメージが崩れてしまう気がする。みんなあの人を『日本人』とは見ない。『アジア人』として見るからね」。そう言われたとき、「アジア人」や「アジア系」と言っても、住む場所やどれくらいの期間住んでいるのか、どのコミュニティにどんな名前で属しているかなどをかんがみずに、大きく括ったり、イメージで話していいものでないんだなと反省したのを覚えている。とくに、あの時のわたしは移民したばかり位の「アジア人」で、カナダや北米のコンテクスト内で「アジア人」としてくくられることや、差別されることをあまり理解できていなかったように思う。

香港に来て、またダイナミックが変わる。わたしがここを居心地がいいと思うのは、アジア人女性として受けるマイクロアグレッションが少ないから、というのはかなり大きいと思う(カナダではけっこう神経すり減らしてた。優しい人は多いけど、それとこれとは別)。ただ、アジアの国である香港でも、「日本人だから英語がきっと下手だろう」「日本人女性なら家事をするのが得意だろう」「日本人女性は専業主婦だろう」という前提で話されることが多く、不快に思うこともある。カナダでは、白人男性と結婚している私に「脱植民地化しなきゃだめよ!離婚しなさい!」と怒られたことある。苦笑 

書いていたらお迎えの時間になってしまった。がんばる。

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